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三江線の旅 その8 竹駅→浜原駅(旧三江北線区間) [2017年 お盆休みの旅]


※列車の最後尾に陣取って写真を撮影したので、写真は進行方向と逆向きになっています。


7時14分、竹駅を発車。




列車は乙原の集落の横を走り抜けて行きます。
この辺りの集落は日本三大瓦の一つ「石州瓦」の家が多く、赤褐色の屋根の街並みを見る事ができます。
もうすぐ乙原駅に到着します。




7時19分、乙原駅(おんばらえき)に到着。
単式1面1線のホームと待合室だけの駅ですが、昔はホームから斜面を下りたところに駅舎があったそうです。
乙原駅の乗車客数は4人/日です。




栗原橋の横を通過。
江の川は大きな川なので、様々な大きな橋を見る事ができるのも三江線の旅の魅力の一つです。





簗瀬の集落を通過中。
乗客はほぼ全員が鉄の人でした。





7時26分、石見簗瀬駅(いわみやなぜえき)に到着。
1935年にこの駅まで三江線が延伸された当時は終着駅でした。
今でもその時に建てられた小さな木造の駅舎が残っていますが、写真を撮り忘れてしまいました(汗)
実は石見簗瀬駅を出発した後に、どうしても撮りたい風景があって、そちらに気が行ってました。

さて、この石見簗瀬駅、今では単式のホームになっていますが、ホームの反対側にレールの跡が残っていて、かつては島志木ホームだったことが分かります。

石見簗瀬駅の乗車客数は8人/日です。




石見簗瀬駅を出発してすぐに吾郷大橋を通過。




そして遂に、今回の三江線の旅で
一番見たかった風景が見れる区間にさしかかりました。
今回の旅の前に沢山のブログをチェックしました。
多くの人が「一番お気に入りの風景」にあげていたのが石見簗瀬駅と明塚駅の間の風景です。
天気が良ければ下の写真のような絶景が見れるはずでした。
奥に見えているのが名山、三瓶山です。

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(出典:三江線廃止前に!時速30キロの日本一贅沢な鈍行の旅へ


でもこの日は生憎の天気。
前日の大雨で江の川は茶色く濁り、三瓶山は雲に隠れてしまっていました。





明塚水力発電所前を通過。




7時31分、
明塚駅(あかつかえき)に到着。
この辺りから睡魔に襲われて、駅の写真は撮り損ねています。

次の粕淵駅に着く直前に第一江川橋梁を渡ります。
この橋、線路のすぐ脇に歩道があって(写真の右側)、列車と一緒に川を渡ることができます
あー 歩いて渡りたい!





7時38分、粕淵駅(かすぶちえき)に到着。

7時42分、浜原駅(はまはらえき)に到着。
本日2回目の列車のすれ違いです。
カラフルなラッピング車両「三江線神楽号」です。
かつて神楽が島根県から江の川に沿って広島へと伝播した歴史があって、それが現在の三江線が走るルートと同じだったので、神楽がラッピングされた列車が走っています。




三江北線はこの浜原駅まで。
ここから口羽駅までは新線区間になります。


三江線の旅 その9に続きます。

アルバム「三江線の旅 その8」はこちら


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三江線の旅 その7 石見川越駅→竹駅(旧三江北線区間) [2017年 お盆休みの旅]

2017年8月16日(水)

■関連記事■
 三江線の旅 その1 三江線とは
 三江線の旅 その2 江の川
 三江線の旅 その3 必殺徐行
 三江線の旅 その4 ルートを決める
 三江線の旅 その5 嗚呼、憧れの三江線
 三江線の旅 その6 江津駅→石見川越駅(旧三江北線区間)

※列車の最後尾に陣取って写真を撮影したので、写真は進行方向と逆向きになっています。

6時41分、石見川越駅を出発しました。
更に先に進みます。




江の川の景色も雄大です。




川に山が迫っているので、短いトンネルが連続します。




鹿賀駅、因原駅を通過。
もうすぐ石見川本駅です。
ちょっとだけ車両の先頭に写真を撮りに行きました。
ちょうど必殺徐行区間に入るところでした。




7時2分、石見川本駅(いわみかわもとえき)に到着しました。
1932年に三江線が延伸された時に終着駅となった駅です。
乗車客数は22人/日。
始発駅の江津駅と終着駅の三次駅を除けば、三江線で唯一駅員が配属されている駅でもあります。
駅で切符を買えるんですよー
でも、駅員不在の時間帯もあるので、その時は他の無人駅同様、降車駅で運賃を支払うことになります。




そして、ここ石見川本駅は三江線では数少ない交換設備(すれ違いが出来る)のある駅です。
江津駅を出発して初めて反対方向の列車とすれ違いしました。




7時6分、木路原駅(きろはらえき)に到着。
単式1面1線のホームと待合室のみの簡素な造りの駅です。
すぐ横に山が迫っているため、ホームの幅も狭いです。
その待合室のすぐ脇に勾配標がありました。
木路原駅の乗車客数は1人/日です。





7時14分、竹駅(たけえき)に到着。
こちらも1面1線のホームと待合室のみです。
竹駅の乗車客数は4人/日。
竹駅と言う駅名にちなんででしょうか? 待合室の隣に竹が並べられていました。



駅名標の隣には竹の人形(?)も。




更に先に進みます。




三江線の旅 その8に続きます。


三江線の旅 その7のアルバムはこちら





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三江線の旅 その6 江津駅→石見川越駅(旧三江北線区間) [2017年 お盆休みの旅]

2017年8月16日(水)

■関連記事■
 三江線の旅 その1 三江線とは
 三江線の旅 その2 江の川
 三江線の旅 その3 必殺徐行
 三江線の旅 その4 ルートを決める
 三江線の旅 その5 嗚呼、憧れの三江線


※列車の最後尾に陣取って写真を撮影したので、写真は進行方向と逆向きになっています。

5時53分、列車は定刻通り江津駅を出発しました。
三江線の旅が始まります。




江津駅を出発してすぐに、三江線は右に曲がって山陰本線から離れていきます。


右側に見えているのが山陰本線です

そして、すぐに江の川に合流します。
ここから終点の三次駅まで ほとんどの区間で江の川に沿って進んでいくことになります。


河口が近いので川幅が広くなっています

5時55分、わずか2分で江津本町駅(ごうつほんまちえき)に到着。
江津市の中心駅である江津駅から歩いても来れる距離にあるのに、駅の周辺には民家が1軒も見あたらず、秘境駅の雰囲気をかもし出しています。
江津本町の乗車客数は10年以上0人/日の状態が続いています。



そして、江津本町駅駅の目の前は江の川。
絶景です。




江津本町駅を発車すると、早速 必殺徐行区間に入りました。
三江線は、この必殺徐行区間が多い路線としても有名です。
線路に平行して走る道路は道幅が狭いため、車もそれほど速度を出していませんが、それでも動画の25秒付近で一気に抜かれていきます。





6時1分、千金駅(ちがねえき)に到着。
待合室の右横に見えている屋根、駅舎のように見えますが、実は民家です。
線路から近っ!
駅の周辺はこの家を含めて周囲に数軒しかありません。
千金駅の乗車客数も0人/日です。
ちなみに、この駅の「千金」という名前は、この辺りで昔 砂鉄が取れたことに由来するそうです。




千金駅から川平駅へと向かっているところです。
必殺徐行区間です。
線路周りの木々は剪定がされていないので、木の枝が車体にベキベキと当たる音が聞こえます。




この辺りも民家は見当たりません。




6時8分、川平駅(かわひらえき)に到着。
旧三江北線の魅力は、今なお多く残る昔の駅舎。
三江線で一番最初に開業した区間なので、戦前の木造駅舎がたくさん残っています。
川平駅の駅舎も1930年に建てられた木造駅舎です。
写真の右側のホームは今は使われていない廃ホームです。
線路が撤去された跡が残っています。
川平駅の乗車客数は7人/日です。
おー! 7人もいる!
都会やん!
既に感覚が狂ってきています(笑)




廃ホームに駅標がありました。
いい味出しています。
距離標(キロポスト)もありました。
江津駅を出発して15分で7キロ進みました。
平均時速28キロ(汗)




速度制限標識。
30キロ以下で走行しなければなりません。
いわゆる必殺徐行区間です。




6時23分、川戸駅(かわどえき)に到着。
こちらの川戸駅は1930年に三江北線が開通した時の終着駅だった所です。
駅舎も当時のものです。
駅の周りには多くの民家や商店がありました。
乗車客数は32人/日です。
しかし、始発列車という事もあって、ホームに人影はありませんでした。
まだ江津駅を出発して一人も乗降する人を見ていません。
この駅にも廃ホームが残っていました。




川戸駅から田津駅に向かっています。
ここも必殺徐行区間です。
とにかく必殺徐行区間だらけです。
江の川は中国山地を貫いて流れているので、川の横から山がニョキニョキ生えているようにそびえています。
絶景です。
ゆっくり進むので、この絶景をじっくり楽しむことが出来ます。




6時35分、田津駅(たづえき)に到着。
写真はピンボケですみません。
江津駅を出発して5駅目にして初めてホームに人がいるのを見ました(汗)
ただし、この人も地元住民ではなく、鉄道ファンでした。
田津駅の乗車客数は7人/日です。


ホームに草が生えてしまってます


江の川はしょっちゅう氾濫してきました。
巨大堤防が建設中でした。



6時41分、石見川越駅(いわみかわごええき)に到着。
1931年に三江北線が延伸された時に終着駅になった駅です。
駅舎も当時のものです。
写真左側の草むらに廃ホームが残っていて、この駅も当時 相対式2面2線だったようです。
石見川越駅の乗車客数は7人/日です。




三江線の旅はまだまだ続きます。
三江線の旅 その7に続きます。

三江線の旅 その6 アルバムはこちら


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三江線の旅 その5 嗚呼、憧れの三江線 [2017年 お盆休みの旅]

2017年8月16日(水)


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5
47分、江津駅に到着しました。


三江線の廃線が決定したとニュースで見たときは、「まだ乗ったことがないから一度乗りに行かないといけないな」ぐらいにしか思いませんでした。


でも、ゴールデンウィークが終わった頃に、お盆休みに三江線に乗ることを決めてから、その運行本数の少なさゆえに、下調べはしっかりしないといけないと時刻表とにらめっこの日々が始まりました。
やがて三江線の事をもっともっと詳しく知りたいと思うようになって、三江線について書いてあるブログや観光案内なども読み漁るようになりました。
そして気がつけば三江線のとりこになっていました。

今回の旅のために自分用に作った三江線ガイドブックは30ページにもなりました。





3番ホームには5時53分発の三江線始発列車がすでに停車していました。



憧れの三江線とついにご対面。
この時点で既に感動でウルウルです。


始発列車にもかかわらず、ホームには鉄道ファンと思われる人が何人もいました。



それでも、車内はそれほど混雑はしていません。
ほっと一安心。
列車旅を楽しむときの定位置、一番後ろの席も確保することができました。




ワンマン列車は無人駅では乗客は一番前の扉から下車します。
先頭に陣取っていたら、他のお客さんの迷惑になることもあります。
僕は、一番後ろの窓から流れ行く景色をのんびり眺めるのが好きです。

ということで、この後の日記でも基本的には写真は一番後ろから撮影したもので、進行方向とは逆になります。


 









5時53分。
江津駅を発車する時刻になりました。
列車は定刻どおり江津駅ホームを滑り出していきました。





いよいよ三江線の旅が始まります。

三江線の旅 その6につづく

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三江線の旅 その4 ルートを決める [2017年 お盆休みの旅]

2017年8月16日


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三江線は昔の駅舎が残っている駅や、ホームからの景色が素晴らしい駅がいっぱいあります。

今回の三江線の旅では、ただ始発から終点まで乗車して終わりにするのではなく、いろいろな駅に立ち寄りたいと思いました。
しかし、三江線の運行本数は非常に少なく、始発駅の江津駅から終着駅の三次駅まで行ける列車は1日3本しかありません。
新線区間は次の列車まで9時間以上 間が空く時間帯もあります。
三江線時刻表r2.jpg
 図1  三江線上りの時刻表。始発の江津駅から終点の三次駅まで行ける列車は1日3本しかありません(クリックで拡大します)

「この駅面白そう」 「景色がいいね!」と何も考えずに列車を降りてしまうと、場合によっては店も自動販売機も民家すらない駅で何時間も次の列車を待たないといけなくなる可能性もあります。

更に、三江線の廃線が発表されてから、全国から別れを惜しむファンが殺到しているとの情報を入手しました。
今回は青春18きっぷのシーズンなので、さらなる混雑が予想されました。

行ってみたい駅、食事ができそうな場所、コンビニなどの売店の有無等々、下調べをして決定したルートが図2のルートです。

三江線ルート.jpg
図2:8月16日 三江線乗り継ぎルート(クリックで拡大します)


とにかく全国から集まる鉄道ファンで車内が混雑することが予想されたので、現地に宿泊しないと乗れない始発列車で出発することにしました。
この列車なら、おそらくそれほど混雑はしないはずです。
後続の列車はいずれも混雑すると見込んで、この始発列車はできるだけ長い距離を乗車することにしました。

途中の駅で下車してから次の列車の時間まで待ち時間が長いので、歩いて駅間を移動することにしました。
歩く方向は、次に乗る列車に向かって行くのではなく、列車に追われる方向へ歩いていくことにしました。
そうすることで、より長く移動時間を確保することができるので、1つでも多くの駅を訪問することができると考えました。

食事ポイントや、休憩ポイント、更には温泉ポイントまで追加して、今回の三江線を楽しむプランが完成しました。



2017年8月16日(水)

三江線の始発駅がある江津市にはネットカフェが無かったので、前泊は隣の浜田市のネットカフェにしました。
幸い浜田駅を始発で出発すれば、三江線の始発に間に合います。
夜も明けきらない5時20分、山陰本線 浜田駅発出雲市駅行 普通列車に乗って江津駅を目指しました。



P8160005.JPG
写真1  夜がまだ明けきらない浜田駅を出発します


OI000068.jpg
写真2 山陰本線 浜田駅発 出雲市駅行 普通


OI000070.jpg
写真3  車内の様子。乗客もまばらです。


P8160016.JPG
写真4  朝日が昇ってきました。



三江線の旅 その4まできて、まだ三江線に乗っていません(笑)
次の その5 でいよいよ三江線に乗車します。

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三江線の旅 その3 ~必殺徐行~ [2017年 お盆休みの旅]

必殺徐行、JR西日本の名物らしいです。
ニコニコ大百科では次のように説明されています。
  
  
※引用ここから※


必殺徐行とは、JR西日本の恒例行事である。

概要
芸備線、三江線、呉線、福塩線、美祢線などの超A級ローカル線で行われている。この行事の目的は、列車の速度を時速15~30kmに制限し、保守点検にかかる費用をケチることである。主に地盤が弱かったり、かつて落石や雪崩があった場所で指定してあり、維持費の削減・安全の確保・景観もゆっくり楽しめるとあって大好評(?)である。

稀に、JR東日本・JR東海も参加することがある。 

※引用終わり※
  
  
要は、路盤が崩れないよう、落石が起きないよう、事前に保守点検をしっかりとする代わりに、何かあったらすぐに止まれるように、自転車並みの時速15~30kmという超低速で徐行運転することを指しています。
JR西日本の超ローカル線ではあちこちで見ることができます。
でも僕は、三江線の事を調べるまで必殺徐行の事を知りませんでした。
3年前に加古川線に乗った時に、「何でこんなにゆっくり走るんだろう?」と不思議に思いました。

その当時のブログです 「ねこ丸放浪記 大阪近郊区間一筆書きの旅 その3

ちなみに、「必殺徐行」というい名称は、正式名称ではなく、鉄道マニアの間で、「保線費用をケチってるんじゃねぇぞ、JR西日本 (#゚Д゚)ゴルァ!!」と皮肉を込めて呼ばれている愛称のようなものです(笑)
「必殺徐行」というキーワードで検索してみてください。
楽しい動画がいっぱい出てきますよ。


(出典:Youtube「JR三江線に乗ってる気分を味わう動画(田津駅到着 必殺徐行でのんびり行く)

必殺徐行区間と、そうでない区間の速度の差が歴然です。


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三江線の旅 その2 ~江の川~ [2017年 お盆休みの旅]

2017年8月16日


「三江線の旅 その1 ~三江線とは~」はコチラ


三江線の旅の話に入る前に、三江線が寄り添うように走る江の川(ごうのかわ)の話を少しだけ。


日本列島は中央部に背骨のように高い山々が連なり、ほとんどの川が分水嶺で太平洋側と日本海側へ分かれて流れています。
ところが江の川は中国山地の瀬戸内海側に源流があるにも関わらず、中国山地を横切って日本海側に流れています。
これは、まだ中国山地が隆起を始める前の平野だった頃に既に江の川が流れていて、その後、中国山地が隆起を始めましたが、川が大地を削る力の方が大きかったので、江の川は中国山地を横切って流れ続けることになりました。
国土交通省中国地方整備局のHP「江の川の姿」から拝借してきた写真を見ると、この川が見事に山地を横切って流れていることが分かります。


 

江の川の特徴.jpg

出典:国土交通省中国地方整備局「江の川の姿」

 

平野部はほとんどなく、川のすぐ横にまで山が迫ってきています。
これが江の川の大きな特徴です。

そして、この特徴が江の川に沿って走る三江線の特徴にもつながっています。
通常、日本列島を縦断する路線は急な坂を上り、多くのトンネルを通過して峠を越えて、今度は急な坂を下って海へと出ます。
ところが三江線は山地を横切る江の川に沿って走るので、アップダウンがほとんどありません。
その代り、江の川の両サイドには山が迫ってきているので、わずかな平野部を川にへばりつくような形で走るしかなく、この為に三江線はカーブや崖っぷちを走ることが多く、多くの区間で徐行運転を余儀なくされています。

P1190235.jpg
(出典:三江線写真館


ただ、旅人の視点に立つと、このことが他の路線では見ることができない雄大な景色をゆっくり楽しめる三江線の最大の魅力になっていると思います。

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(出典:三江線廃止前に!時速30キロの日本一贅沢な鈍行の旅へ

来年春に廃線となる三江線。
おそらく今回が最初で最後の乗車になると思って、三江線の事を調べ始めました。
そこから江の川の事も調べだして、この川に興味が湧いてきました。
実際に自分の目で見るのが楽しみで仕方なくなってきました。
こうして遂に8月16日、三江線に実際に乗車する日がやってきました。

その日記を書く前に、もう一つだけ雑談を(笑)
次はJR西日本のローカル線を語る上で避けて通れない「必殺徐行」についてです。


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三江線の旅 その1 ~三江線とは~ [2017年 お盆休みの旅]

2017年8月16日


 


今回のお盆休みの放浪の旅は久しぶりに西に向かいました。
最大の目的は、来年春に廃線になることが決定してしまった三江線に乗車すること。
丸1日三江線を楽しんできました。
まずは、三江線の紹介をしたいと思います。
 
 
【三江線とは】

三江線(さんこうせん)は、島根県江津市の江津駅から広島県三次市の三次駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(地方交通線)です。

ほぼ全線が中国地方最大の川「江の川(ごうのかわ)」と並行して走っているため、別名「江の川鉄道」とも呼ばれ、まさに江の川とともに旅をする鉄道路線です。
川沿いの美しい風景に心癒されます。


 三江線.jpg
(出典:Twitter鈴木華子


また沿線には桜の名所も多く、花見の時期には車窓から咲き乱れる桜を楽しむこともできます

kawado_sakura1.jpg
(出典:ジモトのココロ「さよなら、JR三江線。日本の美しいローカル線がまたひとつ廃線へ」

石州瓦の屋根が並ぶ集落、懐かしい日本の田舎の風景の中をディーゼルエンジンの気動車がガタゴトと進みます。


三江線は江の川の水運を鉄道に切り替えるため、そして三次で芸備線に接続して広島と結ぶ「陰陽連絡ルート」を形成するために建設されました。
三江線は三つの区間に分けることができます


 


三江線路線図r4.jpg
クリックすると拡大されます



三江北線

三江線が全通する以前は三江北線と呼ばれていた、江津駅から浜原駅までの三江線では最も古い区間。
1930年~1937年にかけて開通しました。
この区間は戦前に開通した区間なので、戦前に建てられた古い木造駅舎が数多く現存しています。


三江南線

こちらも戦前の1936年に工事に着工しましたが、戦争により工事が中断して、三次駅から口羽駅までは、戦後の1955年~1963年にかけて開通しました。
三江線が全通する以前は三江南線と呼ばれていました。

新線区間


1975年に浜原駅から口羽駅間が開通し、三江北線の最初の開業から半世紀近い年月を経て三江線はやっと全通しました。
この時、三江北線と南線を編入して江津駅 - 三次駅間を三江線と改称しました。

三江北線、南線が建設された頃は現在よりトンネルや鉄橋の敷設技術が発展しておらず、線路は江の川に沿って狭い平地を這うように敷設されました。
そのため、この区間は急カーブや崖っぷちを通る区間が多く、時速30キロの徐行区間がたびたび続きます。
新線区間は日本鉄道建設公団が高規格で直線的に建設した為、トンネルや鉄橋が多く、カーブも穏やか。
そのため、この区間では急激にスピードがアップします。

最高速度:

江津駅 - 浜原駅間 65km/h[10](旧三江北線)
浜原駅 - 口羽駅間 85km/h[10](後年鉄道公団が建設した区間なので、最高速度が高い)
口羽駅 - 三次駅間 65km/h[10](旧三江南線)




【三江線の廃止】


中国山地を貫いて流れる江の川は、山陽地方と山陰地方を結ぶ水運の要として発達しました。
三江線が全線開通して、江の川の水運が鉄道にシフトしたため、沿線の地域は一時的には活性化されました。
しかし、三江北線が最初に開業してから全線開業までに45年もかかり、その間にクルマ社会がやってきてしまっていました。

江の川は「への時」に大きく迂回する形で中国山地を貫いて日本海へと流れています。
この江の川に沿って走る三江線も同じルートをたどることになります。
その結果、直線距離にして60km足らずの江津市と三次市の間を、三江線は全線距離108km、3時間以上かけて走っています。

沿線地域の過疎化が進み、更にバスやマイカーに客足を奪われた結果、三江線の輸送密度(平均通過数量)は、JRの全路線中最下位となってしまいました。
実は、全通前の1968年に国鉄諮問委員会が廃止すべき路線として提出した赤字83線にも既に三江南・北線両方ともリストアップされていました。

風光明媚な車窓からの景色を楽しませてくれる江の川ですが、この川は暴れ川としても有名で、度々大きな洪水を引き起こしてきました。
江の川に沿って走る三江線も度々自然災害による不通に見舞われています。
三江線の歴史は自然災害との戦いの歴史だったと言えるかもしれません。
しかし三江線はその都度不死鳥の如く復活を遂げてきました。

04.jpg
(出典:ぶらり三江線WEB


そんな三江線も過疎化とモータリゼーションの波には打ち勝つことができず、JR西日本は来年の4月1日に三江線を廃止することを決定しました(最終運航日は3月31日)。




【三江線を楽しむ】



三江線は、その区間のほとんどを江の川に沿って走ります。
そのため三江線に乗るときに気にかけておきたいのが、座席のポジショニング。
江の川の車窓をよりたくさん楽しめるのは江津駅から三次駅にに向かう列車だと左側、反対に三次駅から江津駅に向かう列車だと右側となります。
途中、何回か江の川を渡って反対側に行くこともありますが、ほぼ8割方は上記の方向に江の川が流れています。

P8160566.JPG

三江線は運行本数が非常に少ないのも特徴のローカル線です。
途中で下車してどこかに立ち寄ろうとすると、場合によっては次の列車まで10時間近くも間が空く時間帯などもあり、攻略は簡単ではありません。
また沿線に大きなホテルや温泉街があるわけでもなく、途中での宿泊もそう簡単ではありません。
駅によっては周辺に店や飲料水の自動販売機はおろか、民家すら無い所もあります。
三江線の攻略には事前の下調べが大切になってくると思います。

次は三江線が寄り添うように走る江の川についてです。
次の日記はコチラ


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